社会福祉法人の新会計基準の内容を説明し、新会計基準への移行をアドバイスします。

改正の背景

新基準を作成する背景と目的

  1. 会計ルール併存の解消による事務簡素化
    社会福祉法人の会計処理については、平成12年度以降、「社会福祉法人会計基準」のほか、「指導指針」(略称)や「老健準則」(略称)等、様々な会計ルールが併存しており、事務処理が煩雑計算処理結果が異なる等の問題が指摘されています。
  2. 社会経済状況の変化
    民間非営利法人の健全な発展は社会の要請であり、社会福祉法人は、
    1 その取り巻く社会経済状況の変化を受け、一層効率的な法人経営が求められること、 
    2 また、公的資金・寄付等を受け入れることから、経営実態をより正確に反映した形で国民と寄付者に説明する責任があるため、事業の効率性に関する情報の充実や事業活動状況の透明化が求められます。 
  3. 分かりやすい会計基準の作成
    以上を背景として、簡素で国民に分かりやすい新たな社会福祉会計基準(以下、「新基準」を作成し、会計処理基準の一元化を図ろうとするものである。

新基準の基本的な考え方

  1. 社会福祉法人が行う全ての事業、すなわち
    1 社会福祉事業
    2 公益事業
    3 収益事業 
    を適用対象とする。
  2. 法人全体の財務を明らかにし、
    1 経営分析が可能なものとするとともに、
    2 外部への情報公開も勘案した作りとする。
  3. 新基準の作成に際しては、既存の
    1 社会福祉法人会計基準
    2 指導指針
    3 就労支援会計基準、及び
    4 その他会計に係る関係通知
    5 公益法人会計基準(平成20年4月)
    6 企業会計原則
    等を参考としている。

新基準の構成

  1. 基準と注解
    1 会計ルールの基本的な考え方と
    2 その解説、
    3 財務諸表の様式
  2. 運用指針
    1 会計基準の適用に当たってのの留意事項、
    2 基準に盛り込まない様式例、
    3 勘定科目とその解説を
    示したもの。






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